発達障害で職場に“浮く”理由と対処|体験談でわかるミスマッチの直し方

リョウ 体験職種

発達障害で職場に浮く理由と対処(コールセンター)

発達障害で職場に“浮く”理由と対処|体験談でわかるミスマッチの直し方

最終更新:2025年9月14日
※本記事にはPRを含みます。
※これは私の体験談と一般情報です。状況は人それぞれ。迷ったら専門機関や支援者に相談してください。

導入|クローズで入ったのに噛み合わない…その正体は?

「クローズで入社したけど、なぜか自分だけ浮く」──ありますよね。


私も半オープンで一般枠(コールセンター)に入ったとき、ADHD寄りの特性が強い時期は「通話しながらの入力・検索・判断」に頭が追いつかず、遅い・真面目にしていないと誤解されがちでした

あとで分かったのは、能力の問題ではなく“業務設計×環境×伝え方”ミスマッチだったということ。

この記事は、その具体と直し方を私の体験を軸にまとめたものです。


第1章|“浮く/合わない/孤立”が起きる5つの理由(コールセンターの実例)

  1. マルチタスク過多
    通話・CRM入力・ナレ参照・判断が重なるほど切替コストが増え、精度も会話も崩れます。私は「入力を完璧にしたい」が先に立ち、会話がぎこちなく評価ダウンにつながりました。

  2. マイルールと完璧主義
    「手順はこうあるべき」「例外は許さない」が強いと、現場の“8割で切って次へ”に馴染めず、立ち止まって遅延します。

  3. 曖昧な指示・暗黙知
    「臨機応変に」など具体性のない指示は選択肢が増えすぎ、決められなくなります。

  4. 感覚刺激(音・光・人の動き)
    常時ノイズや照明、隣席のキータッチ音で注意が細切れになり、ミス増。コールセンターのヘッドセットは片方の耳だけで聞き取る仕様なので、空いてる耳が雑音を多く聞き取って集中が困難という点もありますね。

  5. 不調期の注意多動
    体調が下がるほど注意が飛びやすく、ミス→自己嫌悪→さらに飛ぶ…のループ。周囲からは“手抜き”に見えがちです。

30秒まとめ
・正体はマルチタスク×曖昧さ×刺激の重なり。
・能力不足ではなく設計・調整の問題
・対策は「直列にする・具体化する・遮断する」の3方向です。

※コールセンターでは片方の耳だけで、エスカレーションや相談内容など指示を聞くので遮断は基本難しいと思われます。


第2章|私に効いた“現場の小さな直し方”(今日からできる)

  • 一次中断フレーズを固定
    「少々お待ちください。確認いたします。」──言ってから調べる。沈黙を作らないだけで評価が安定します。

  • 直列処理に寄せる
    通話中は“やること3点だけ”短メモ→通話後に詳細を追記。同時並行を減らすだけで事故が減りました。

  • よく使うナレを上位固定
    参照先を3つに絞り、ブックマーク上段に集約。1件あたりの探索時間を10秒でも削る積み重ね。

※許可がえられればPCでメモ帳機能を使って、まとめるのも手。

  • “80点で切る”の合意
    例外判断はSVに確認。完璧主義にブレーキをかける“線引き”を先に共有。

  • 刺激のコントロール
    可能なら席の変更、片耳クッション、視界に入る物を減らす等。

  • 日報に“できたこと1行”
    不調期ほど自己肯定の小さな蓄積が効きます。

30秒まとめ
言語化(定型句)→直列化→遮断で、まず“自分側”を整える。
・ここでダメなら個人努力の限界。上司、SVの上など第三者を入れる段階へ。


第3章|一人で抱えない:第三者を入れると交渉は進む

3-1 障害者転職エージェントで“半オープン面談”を調整(体験談)

  • 開示範囲を事前に決める(診断名ではなく「困り×対処」中心)。

  • 企業側の懸念(生産性・守秘・コスト)をエージェントが翻訳。合意形成が早く、感情論になりにくい。

  • 私の合意例

    1. 通話中の入力は必須2項目まで、不足は保留後に追記

    2. SV確認フレーズの公式化

    3. 休憩を分割OK

    4. シフトの半固定化
  • 注意点:日程調整に時間がかかる/開示範囲は最小限で。

3-2 就労移行支援の「同行支援×評価シート」

  • 客観データで説得力(職業評価・実習で得意/苦手を数値化)。

  • 同行支援で“場の通訳”をしてもらえる。

  • 就労定着支援で入社後もフォロー。

  • 注意:利用には自治体の受給者証が必要。事業所の得手不得手は見学で見極め。

どちらを選ぶ?(比較表)

比較軸
比較軸 障害者転職エージェント 就労移行支援
主目的 転職・配置調整を早く進める 自己理解・職業評価で土台づくり
伴走 面談の同席・交渉
※エージェントは場所による。
大抵は事前に相手先へ伝えた上で、
面談は個人というケースが多かったです。
同行支援・評価シートの作成。
期間感 1〜8週間で動くことも 数週間〜数か月で着実に
費用 無料(企業負担が一般的) 多くは自己負担0円のケースあり
向き すり合わせ前提で動きたい人 合う仕事探しからやり直したい人
※就労支援もエージェントも、場所によってキャパの問題から。他はやっててもできないケースもあるようです。「見学」はしっかりするのをお勧めします。

こちら当ブログでおすすめ、リョウの利用経験があるサイトです。


[障害者転職エージェントに無料相談する]
障害者の就職・転職なら【dodaチャレンジ】


[就労移行支援を見学・体験予約する]
障がいのある方への就労移行支援【パーソルチャレンジ・ミラトレ】

就労支援って、こんな「おじさんorおばさん」今更通うのってどうなんだ?と思う方もいるかもしれません。

ただ、リョウのように50代で通ってる人もめずらしくありません。クローズ就労の限界を感じて、再出発のため利用するなんて人もいるんです。

リョウのように50代で利用した女性の体験談があるので、年齢から踏ん切りがつかないのでしたら良かったらこちらをご参照ください。

50代女性が就労移行支援で再就職|体験談と成功のポイント
就労移行支援で再就職に成功した50代女性の実体験。ブランクと障害を乗り越えた訓練内容・サポート・成果を詳しく紹介します。


※利用条件や費用は公式サイトでご確認ください。

※またお問い合わせや、エージェントとの面談など。無理して「受けなきゃ!」とならず。落ち着いて比較検討をおすすめします。


第4章|“伝える道具”で合意を文字にする(簡単なテンプレ例)

こちらはリョウの体験を元にしてるので、コールセンター向けになってます。状況に応じてオフィスワークなどに置き換えてうまく使ってください。

自己理解シート(A4・1枚目安)

  • 得意:要点要約/謝罪・共感/正確な入力

  • 苦手:同時並行4つ以上/曖昧指示/突発割込み

  • 希望する配慮:

    1. 通話中は入力2項目まで(残りは保留後)

    2. SV確認フレーズの合意

    3. 休憩15分×2回など分割可

    4. 時間ごとに飲まないといけない薬を休憩外のタイミングで飲めるよう相談
    5. 体調不良時の頓服を自己判断で抜けて数分抜ける許可
  • パフォーマンスの担保:ショートカット整備/ケースメモのテンプレ/週1でKPI共有

評価・実績の例(ある人向け)

  • ナレ参照正答率:高水準

  • 処理件数:社内中央値−10%→改善計画あり

  • 一次収束率:高評価
    強みは応対品質、弱みは同時並行。手順設計で改善可能という読みを示します。

ファンキーガイ・リョウ
ファンキーガイ・リョウ

ちなみにこの時は確か、障害者のエージェント系で手伝ってもらった記憶があります。

コールセンターはクローズもふくめて、5回経験あり。そのうち2回はエージェントや就労移行支援の助けを借りてます。

菅原 晴美
菅原 晴美

退職理由が化学物質過敏症が原因となることが多いというのも大変ですね……


第5章|よくある不安Q&A(簡潔版)

Q. クローズで入った後に一部開示すると不利?
A. 開示範囲はあなたが決めてOK。診断名より業務上の困りと対処に絞り、第三者同席で合意形成を。

ファンキーガイ・リョウ
ファンキーガイ・リョウ

障害者手帳を使って減税をしてほしいとなる場合は厳しいのが体験。

もし円満に手帳を使いたいのなら、面接段階でオープンにする必要があるでしょうね。

Q. コールセンターが向かないかもしれない
A. チャット・メール対応、バックオフィスなど、同時並行が少ない業務へ転換も選択肢です。

ファンキーガイ・リョウ
ファンキーガイ・リョウ

もし今、その会社にいるのなら。移動を相談してみるのも手ですね。

またコールセンターは向かないけど、自宅でのコルセン業務はできそうとかあるなら。在宅可能な部署を希望とかできるかと思います。

Q. 最初の一歩は?
A. 自己理解シートを作る→一次中断フレーズを決める→障害エージェント相談 or 就労移行見学へ。

ファンキーガイ・リョウ
ファンキーガイ・リョウ

最初からやりたいこと、もしくは方向性が出来てるならエージェントへ。

今の自分が何ができるか分からない、どこまでできるのか見極めできない。ならば就労移行見学から初めて相談や周りとのグループワークヒントを見つけていくのをお勧めします。


まとめ|“浮く”は設計を変えれば直る

  • 正体はマルチタスク×曖昧さ×刺激の重なり。

  • まずは直列化・具体化・遮断で個人調整。

  • 難しいときは第三者を入れて合意を文字化。それだけで回り方が変わります。

今日の一歩(3ステップ)

  1. 自己理解シートを3行で作る(得意・苦手・配慮)。

  2. 一次中断フレーズを1つ決める。

  3. PRエージェントに無料相談または就労移行の見学予約を入れる。


参考になりやすい相談先

  • ハローワーク(障害者専門窓口)

  • 地域障害者職業センター(職業評価・ジョブコーチ)

  • お住まいの自治体・障害福祉課(就労移行の受給者証)

  • 地域の担当している相談支援室など(作業所運営のイメージが強いですが、相談室のキャパにもよるけど意外と相談や希望の支援先を探して貰ったり頼りになります)
ファンキーガイ・リョウ
ファンキーガイ・リョウ

ただ、ハローワークや役所などはある程度回復期に入ってからじゃないと。リョウとしてはおすすめは難しい。

菅原 晴美
菅原 晴美

どうしてですか?

ファンキーガイ・リョウ
ファンキーガイ・リョウ

役所なら電話対応もあるけれど、ハロワはねえ。行かないといけないし、休職者が大勢いるなか。

精神的な疾患もちだと、待ち時間や移動など負担やダメージになりやすいからね

菅原 晴美
菅原 晴美

なるほどですね、そうしたらリョウさんのブログ内での立ち回りとか流れって、相当楽なケースなんですね。

ファンキーガイ・リョウ
ファンキーガイ・リョウ

多分、ここまで周りが基本的なところ全部してくれてるケースは稀かもしれんなあ……

まあ俺の相談支援員は基本、それ利用者さんにはやってるけども。全国でみたら珍しい可能性はあるかもな。

 

 

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