
病院入院体験談シリーズ②
大学病院系統での入院体験と、その現実
大学病院は「一概に語れない」病院である
大学病院については、正直なところ
一概にこうだと言い切ることができません。
なぜなら大学病院は、
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医師・看護師の教育の場
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研修医・学生が臨床に出る場
という側面を強く持っており、
大学ごとの方針によって、病床や受け入れ基準が大きく異なるからです。
勿論、得意分野や専心している分野は大学ごとに違うため。精神もそこで重要性を考慮して、大学でどこまで扱うかが変わってきます。
例えば精神分野において、力を入れてない大学病院などは病床を削減してそもそも受入数を絞ってるケースもあります。
「大きな病院じゃないと無理」と言われたケース
例えば、リョウの場合。
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近所の医療機関では対応不可
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身体疾患と精神疾患の併存
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長期的なフォローが必要
という状況でした。
当時の状態(参考)
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リウマチ
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双極性障害2級
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化学物質過敏症
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線維筋痛症
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筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群
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ADHD
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ASD
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イマジネーション障害
こうした状態で
「大きな病院じゃないと対応できない」と言われた場合、
👉 受け入れてくれる大学病院
👉 受け入れない大学病院
この2つに、はっきり分かれます。
今回はその中でも、
実際にリョウを受け入れてくれた大学病院の体験談を中心に書いていきます。
リョウを受け入れてくれた大学病院の特徴
この大学病院は、
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教育よりも「臨床現場での経験」を重視
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学生や研修医が多く、現場に常に人がいる
という印象の病院でした。
また、三次救急対応の病院でありながら、
精神科で作業療法(OT)を行っているという点も特徴的でした。
これは大学病院の中でも、
そこまで多くはないタイプだと思います。

それでも入れてもらえるのを確実性とするため、リョウの場合かかりつけ医の数だけの紹介状を用意して医大付属の病院へ紹介状を書いてもらいました。
計4つのかかりつけ医からの紹介状
- 化学物質過敏症かかりつけ医の医大への紹介状
- リウマチ、線維筋痛症、筋痛性脳脊髄炎のかかりつけ医の医大への紹介状
- 双極性障害の精神科かかりつけ医師の紹介状
- 精神的な要因が強いとして過敏性腸症候群のかかりつけ医師の紹介状
確実に見てもらうため、また入院を少しでも可能性をたかめるため。
リョウですら、これらを用意して臨んで。ようやく受け入れて貰えてというところがある。
※勿論、他の大学病院ではこれでもダメだったり。某市立病院でも受け入れ不可だったのもある。
同病者(化学物質過敏症)を紹介して受け入れて貰えた事例があった
ちなみに、こちらの病院以外の地域連携室や精神科担当と話していると、断られることも多く自力ではまず無理だと思っていた。
そんな中、自分のかかりつけ医師が「A大学病院(仮名)なら紹介して、入院を受け入れて貰えた実績がある」と教えてくれた。
ただ、その医師が曰く「リョウさんと同じ、化学物質過敏症の人で。実際入院はしたけど、結局配慮とかそういうのが貰えるわけじゃなくて。入院が困難で退院することになった」という背景があったため。
リョウにはまず無理だろうという事で選択肢に挙げなかったという背景もあったんですよね。

ただ、男性と女性の場合。同じ化学物質過敏症でも条件がかなり変わってきます。女性ってやはり身だしなみとか香料がすきだからねえ……。

確かに私も少しでも汗をかいたら、制汗剤とか使っていたかも……
意外と「一般病棟に近い」精神科病棟
大学病院の精神科病棟は、
完全閉鎖ではありますが、生活環境は意外と一般病棟に近いものでした。
病棟の特徴
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出入り口は施錠(その都度解錠)
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病棟自体は一般病棟と大きな違いはない
生活環境
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テレビ・冷蔵庫はテレビカード制
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洗濯機・乾燥機もテレビカード制
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スマホ利用は自由
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PCの持ち込みも、許可があれば可能
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回診は1日2回程度
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夜勤・朝勤の看護師からの状態確認あり
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病院食はやや「攻めたメニュー」
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食事はA・Bから選べることもある
正直、
リョウが一番驚いた病院の一つでもあります。
精神科で、テレビカードをつかうといえ……
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各ベッドにテレビ
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個人用の冷蔵庫
が普通にある環境は、
それまでの入院経験ではありませんでした。
※病衣をレンタルせず、私服を持ち込む人は洗濯回数が多くなるのでテレビカード代で出費が痛かったりします。
病院食もメニューが豊富で、
エビやイカなど、他院ではあまり見ない食材が出ることもありました。

学生さんが試行錯誤して、予算の中で栄養価のスコアを満たすようなメニューを授業でしているのかな?と思ったけど。
現場の看護師さんたちも、どうしてエビが多いのかは分からないようでした

答えはハッキリせずですね。
患者の立場・保護者の目線で見ると
この大学病院は、
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比較的、長期入院が可能(薬の調整など、主治医が必要と認めた場合患者の希望を考慮して可能となる)
-
若年層から高齢者まで幅広い患者層
が入院していました。
一方で、
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病棟が細かく分かれている
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デイルームはやや小さめ
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思春期ケア病棟のような賑やかさはない
という特徴もあります。
そのため、
子どもや若年層にとっては退屈に感じる可能性が高いです。
ただし、
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施錠管理
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危険物の預かり
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回診や看護師巡回の頻度
これらはかなりしっかりしており、
保護者目線では安心して預けられる病院だと感じました。
正直、暇つぶし用のゲームや本などを持ち込まないと、
子どもはかなり退屈すると思います。
話し相手も基本は看護師か医師くらいです。

特に薬の調整とか新しい発症した疾患など、病院側でも検査や時間を要するため。長期になりがちです。
朝はきちんと起きて、生活リズムを正しく送るため、あまり昼寝や夕寝も推奨されないため。
外出時間を考慮しても、暇つぶしは必須です。
ソーシャルワーカーの役割(大学病院編)
大学病院系統のソーシャルワーカーは、
役割の幅が非常に広いです。
多くの診療科を横断して担当するため、
相談には小刻みな予約が必要になることもあります。
大学病院のソーシャルワーカーができること
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障害者手帳・障害年金の相談(主に長期入院の場合)
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他院への紹介、地域クリニックとの仲介
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地域福祉との連携
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生活保護関連の相談
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相談支援員との仲介
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すでに利用している
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訪問看護
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ヘルパー
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相談支援員
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との連携
※タイミングが合えば、
入院中に三者面談のような場を設けてくれることもあります。
そのため大学病院では、
退院後の生活や新しい生活へ、比較的スムーズに移行できるケースが多いと感じました。
大学病院は「当たり」ではなく「設計思想の違い」
大学病院に入れた・入れなかったは、
運やガチャの話ではありません。
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病院の設計思想
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教育重視か、臨床重視か
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長期対応を想定しているか
この違いが、そのまま結果に出ます。
大学病院は万能ではありません。
しかし 条件が合えば、非常に手厚い支援を受けられる場所でもあります。

大学病院を狙うなら、主治医に相談して近隣の大学病院で受け入れてもらったことのある実績を聞いてみるといいでしょう。
※ただし精神のみでは受けれて貰える可能性は低いでしょう。


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